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ラビたちの教えに対する反論

#9 女性に対する姿勢 ラビ達vsイエス

エルサレム・タルムードは、イエスの公生涯(紀元1世紀)から数百年後の紀元5世紀に書かれたものだ。
エルサレム・タルムードのトラクテイト・ソター47に、ラビ・ヨシュア・ベン・ペルキアが、イエスを自分のイェシバ(ユダヤ教の神学校)から退学させた次第を記した物語がある。
退学理由は、イエスが女性蔑視の男性優位主義者だったからだと記されている。

この物語には幾つかの矛盾があるが、その主なものは時代錯誤の矛盾である。
ラビ・ヨシュア・ベン・ペルキアは、イエスよりもはるか昔に生きていたラビだ(訳注:紀元前2世紀のラビ)。

タルムードにイエスが登場する場面の様々な矛盾については、別の記事にまとめたが、今回は、イエスの女性に対する姿勢がいかに革命的だったか、特にタルムードを通して見えてくるラビ達の女性観といかに違っていたかを見てみよう。

 

現在 ラビ達の間で女性に対する抑圧が行われているのを私達は目撃している。例えば、ラビ・アムノン・イツァクは、今の時代において最も有名なユダヤ教の布教家だが、最近の講義で、女性に車の運転を許可すべきではないと語り、さらに死者の復活に与れるのは男性のみであり、女性は与る事が出来ないと論じた。

 現代イスラエルにおけるこのような女性抑圧の現象に恐怖を感じるとするなら、2000年前のイエスの時代に、事態がどれほど深刻だったかを想像してみてほしい。
イエスの女性に対する姿勢がまさに革命的だったので、イエスをフェミニストだと考えた人達もいたことだろう。
当時の常識であった宗教的男性優位主義と女性差別に、イエスは真っ向から反対された。
イエスがいかに革命的だったかを理解するためには、先ず当時の文化的、宗教的背景を理解しておく必要がある。

 

 *ラビ・バハヤ・ベン・アシェル(訳注:13世紀の高名なユダヤ教神学者)は、こう述べた。

「創造において、女性は重要性を持たなかった。女性は主役にしがみついて離れない蛭のようなもので、男性に使われるために男性から取られたのだ。女性は、男性の特別なパーツの一つとして使われる時に、使われる者として特別な者となる」

 

 *トラクテイト・サンヘドリン11

「子供が女の子である男性は、災いだ」

 

 *ミドラッシュ・ジェネシス・ラバー17

「エバが造られると、エバが関わってサタンが造られた」

 

 *トラクテイト・ソター21

「自分の娘にトーラーを教えるのは、娘にわいせつな事を教えるようなものだ」

 

 *ラビ・レヴィ・ベン・ゲルション(訳注:13世紀に活躍したラビ、哲学者)は女性についてこう述べた。

「頭脳を持っているのかも怪しいほどで、女性は動物と大差ない。女性は 仕えるために造られた」

 

 *中世の時代には、ランバム(訳注:ラビ・モーシェ・ベン・マイモーンの呼称、12世紀のユダヤ教神学者)が、こう記した。

「女性は3歳で性的関係を持つ準備が整い、12歳で出産する準備が整う」(イシュット311)。さらに彼は、夫達にこう宣言した。「夫は、基本的に妻の外出を許すべきではなく、必要に応じて外出を許す場合でも、月12回程度にすべきだ。なぜなら、女性の美しさは家の隅に座っている姿から醸し出されるからである」(イシュット1311

 

 *エルサレム・タルムード6章、トラクテイト・シャバット33ページに、女性は傲慢だから宝飾品を与えてはならないとの禁止令がある。
ラビ・イツァク・ルリア(訳注:16世紀のラビ)は、カバラ(訳注:ユダヤ教神秘主義)の傑出したラビの一人だが、服装がだらしないと判断した女性を見かけると、その女性に唾を吐いていた。

「アリ・ハカドッシュ(訳注:「聖なる獅子」という意味、ラビ・イツァク・ルリアを指す)は、不謹慎な服装の女性を見かけると、いつも唾を吐きかけていた。慎みの無い女性に唾を吐くのは、優れた善行だと考えられていたからだ」

 

 *ランバムは、裁判において「女性の証言は無効だ」と述べた(エドゥット92)。
これとは対照的に、新約聖書において、イエスは女性の証言を高く評価された。
マタイ28章で、復活したイエスは、先ず二人の女性に姿を現すことをお選びになった。

 

 *賢人達は男性に、女性からは離れていた方が良いと警告した。

「女性と話す時は、話し過ぎないように。女性の会話は全て下劣なものだから」(マイナー・トラクテイト、デレク・エレツ、アラヨット、ハラハー13)。

 

これとは対照的に イエスは女性の友人マリヤとマルタの二人に、家事を止めてリラックスして座り、一緒に神のことばを学ぼうと声をかけて下さった(ルカ10章)。

さらに新約聖書で使徒パウロは、教会の執事であった一人の女性を推薦し、この女性の必要を満たしてあげるようにと受け入れ先の共同体の人々に依頼した。

もう一つの例として、新約聖書は、ヨッパのタビタを善行と施しに優れた女性として高く評価している(使徒936)。

これらは、宗教という名のもとに行われていた女性差別のパターンをイエスが打ち砕いて下さった事例のほんの一端である。

 

ここでイエスの革命的なアプローチに注目しよう。ラビ達は、男女の物理的接触を禁じ、男性が女性達と交際する事さえ避けるように勧めている。

「女性との会話が多過ぎる男性は、自らの身に災いを招き、トーラーの学びをなおざりにして、結局 煉獄を相続することになる」(ミシュナ・アヴォット1)。

 

これに対しイエスは、正反対のことをされた。会堂司の娘を蘇生させ、12年間の長血の女を癒されたのだ(マタイ918-25)。

イエスは、神の被造物として女性を愛し、尊重し、女性が物と同様に扱われるのを拒否された。

しかし、ランバムはこう言った。

「なすべき家事をするのを拒否する女性がいたら、棒で打ちたたいてでもやらせるべきだ」(イシュット2110)。

ラビ・アブラハム・ベン・ダビデ(訳注:12世紀の高名なラビ)は、この論理をさらに展開させ、女性が降参するまで食事を与えないのは許されると言った。

新約聖書が男性に命じている事は、これとは対照的な内容だ。

「夫たちよ。キリストが教会を愛し、教会のためにご自分を献げられたように、あなたがたも妻を愛しなさい」(エペソ525)。

妻を打ちたたくのではなく、新約聖書が命じているのは、妻のために自分自身を献げることだ。

 

神の御名において、さらに宗教の名の下に、社会的、文化的、宗教的に常識として行われていたことにイエスは敢えて反対するために立ち上がられた。

新約聖書の中で、イエスの友ヨハネは、イエスの働きを妨害するためにラビ達が姦淫の女をイエスの元に突き出した時の状況を説明している(ヨハネ84-11)。

もう一つ宗教的な常識をイエスが破られた出来事がある。
イエスは、よりによってサマリヤの女と対話したのである。この女は、ユダヤ人男性が自分に話しかけてきたので驚いた(ヨハネ49)。このサマリヤの女も、ヨハネが記した姦淫の女も、派手な異性関係を持っていたのは明らかだったが、それでもイエスは、この二人に恵みと赦しと優しさを示された。

 

二千年もの間ラビ達は、あなたがたからメシアを隠そうとして、イエスが女性蔑視の男性優位主義者であるかのような印象を与えてきた。
しかし事実は正反対で、イエスは女性を愛し、尊重された。その上、異邦人の女性やラビ・イツァク・ルリアなら唾を吐きかけるような女性をも愛し、尊重されたのである。

原文リンク

松村慶子訳 中川健一監訳

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