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ラビたちの教えに対する反論

#11 新約聖書は、本当に反ユダヤ主義か

「新約聖書は 焼き捨てるべき書なのか」。この問いに対して、ユダヤ教のウェブサイト「キパ」で、ラビ・カリムは、新約聖書だけでなく、ラビ的伝承と矛盾する内容の書は全て焼き捨てるべきだと論じている。

数年前、オル・イェフダ(訳注:テルアビブ地区の都市)の宗教熱心なウズィ・アハロン副市長は、地元のユダヤ教正統派の学校の児童達数百人と一緒に、数百冊もの新約聖書を公然と焼き捨てた。「本を焼く者は、やがて人間を焼くようになる」というハインリヒ・ハイネの有名な警句を、誰かがラビ達に教えてあげる必要があるようだ。

ラビ・ダニエル・アソル(訳注:反宣教団体のラビ)は、新約聖書を憎む理由をこう説明する。「新約聖書は、ユダヤ人に対する陰謀の書かれた反ユダヤ主義的な内容の書だ」

新約聖書は、本当に反ユダヤ主義の書なのか。イエスは 反ユダヤ主義者だったのか。

 

確認してみよう

 以下の文をお読みいただきたい。

 「災いだ。罪を犯す国、咎重き民、悪を行なう者どもの子孫、堕落した子ら。彼らは主を捨て、イスラエルの聖なる方を侮り、背を向けて離れ去った。実に、あなたがたの手は血で、指は咎で汚れている。あなたがたの唇は偽りを語り、舌は不正を告げる」

 

「彼らのわざは不義のわざ、暴虐の行いがその手にある。その足は悪に走り、咎無き者の血を流すのに速い。その思いは不義の思い。暴行と破滅が彼らの大路にある。彼らは平和の道を知らず、その道筋には公正がない。自分の通り道を曲げ、そこを歩む者はだれも、平和を知らない」

 

「あなたがたの新月の祭りや例祭を、わたしの心は憎む。わたしはその偶像を全て荒れすたらせる。それらは遊女の儲けで集められたのだから、遊女の儲けに戻る」

 

「主は あなたがたの先祖に激しく怒った。あなた方は、あなた方の父のようになってはなりません。イスラエルの子らはあなたとの契約を捨て、あなたの祭壇をこわし、あなたの預言者たちを剣で殺しました」

 

あなたは、これらの言葉を反ユダヤ主義な発言だと思われるだろうか。

これらの言葉が、新約聖書ではなく、ヘブル語聖書(訳注:旧約聖書)からの引用だとしたら、驚かれるだろうか。

 

実は これらの言葉は、ヘブル語聖書の中で、イザヤ、エレミヤ、ミカ、エリヤなどのユダヤ人預言者達が語ったものだ。そうすると、ヘブル語聖書に登場する預言者達も、イスラエルの宗教的指導者を批判したので、反ユダヤ主義者だということになるのだろうか。もちろん そんな事はない。

それと同じように、ユダヤ人である預言者イエスが、イスラエルの宗教的指導者を批判したからといって、反ユダヤ主義者のレッテルを貼ることはできない。

 イエス時代の腐敗したラビ達は、真理に耳を傾けることを嫌ったために、イエスを拒否し、イエスに敵対するよう民を扇動した。彼らは、自分達が民衆に対して持っている様々な権力と支配を失いたくなかったのである。イエスが同時代のラビ達を叱責した理由は、彼らが民衆を抑圧し、搾取することで利益を得ていたからだ。イスラエルの宗教的指導者たちが神の御名によって行っていた宗教的無理強いや、祭司たちによる腐敗行為などに、イエスは抵抗されたのだ。

これらのことは、宗教的指導者にありがちな話ではないか。

 

当時のラビであったパリサイ人たちは、自分では決してやらないような事を実行するように民に命じた。イエスは、彼らが偽善的な指導者であることを見抜き、それを民に教えたのである。

 

イエスは、ご自分の民イスラエルを愛し、ヘブル語聖書を愛し、何度もそこから引用された。

イエスはヘブル語聖書を「神のことば」だと言われた。

イエスはヘブル語聖書を信じ、それに依り頼み、誰に対して語られる時もそれを自らの教えの根拠とされた。さらに、奇跡は全てアブラハム、イサク、ヤコブの神の御名によって行われた。ご自分がユダヤ人である事を否定した事はなく、新しい宗教を創設する思いも持っておられなかった。しかし、イエス時代の宗教的指導者は、イエスをメシアだと信じてイエスに従う者達を拒否し、辱め、彼らに敵対させるために民衆を扇動した。シナゴーグからイエスの信者を追放し、悪い事が起こると、全て彼らのせいにした。

 

一方、諸国民(異邦人)は、両手を広げてイエスを受け入れた。メシアが地上の諸国民にとって祝福となると、神がアブラハムに約束された通りである。こうして、イエスをメシアとして受け入れた人の数が 主に異邦人の間で急増した。イエスが育った町がナザレだったことから、イエスの信者は「ナザレ派」と呼ばれたり、「メシアに属する民」という意味で「メシアニック」と呼ばれたりした。

 

覚えておきたい大切なことが2つある

  • 新約聖書の著者は複数いるが、私達と同じユダヤ人だった

反ユダヤ主義の源は、新約聖書ではなく、新約聖書が書かれた時代から300年後に、コンスタンティヌスがローマ皇帝となり、カトリック教会の形成に影響を与えたことにある。カトリック教会が新しい考えを教え始めたのだ。それは、神がイスラエルの民を見捨て、カトリックの信者をイスラエルの民と置き換えて神の民にしたという教えだ。時間の経過と共に、カトリック教会は大きく成長し、力を強めていった。こうして悲しいことに、教会史上、長期にわたって反ユダヤ主義的教えが強化されていったのである。

 

  • 新約聖書は これとは正反対のことを教えている。

新約聖書の中で、使徒パウロはローマの信徒達にこう書き送った。

「それでは尋ねますが、神はご自分の民を退けられたのでしょうか。決してそんなことはありません。この私もイスラエル人で、アブラハムの子孫、ベニヤミン族の出身です。神は、前から知っていたご自分の民を退けられたのではありません」

 

さらに別の箇所で、こう記した。

「私はキリストにあって真実を語り、偽りを言いません。私の良心も、聖霊によって私に対しあかししていますが、私には大きな悲しみがあり、私の心には絶えず痛みがあります。私は、自分の兄弟たち、肉により同胞のためなら、私自身がキリストから引き離されて、のろわれた者となってもよいとさえ思っています。彼らはイスラエル人です。子とされることも、栄光も、契約も、律法の授与も、礼拝も、約束も彼らのものです。 父祖たちも彼らのものです。キリストも、肉によれば彼らから出ました。キリストは万物の上にあり、とこしえにほむべき神です」

 

あなたがユダヤ人なら、自分で確認すればよい。イエスも新約聖書も、反ユダヤ主義ではなく、それとは正反対だと気付くに違いない。

イエスもイエスの使徒達も 同胞であるイスラエルの民を愛した。だからこそ、宗教的指導者たちによる無理強いや腐敗を黙認する訳にはいかなかった。宗教的指導者たちの悪行の極みが、ユダヤ人のメシアを拒否したことだった。

あなたは、どうか。ユダヤ人のメシアを拒否すべしというラビ的伝承を、これからも盲目的に信じ続けるつもりなのか。

原文リンク

松村慶子訳 中川健一監訳

月刊紙 20191月号より

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